〜ピントをあわせて顧客の顔を見る〜

「誰にでも」ではなく、「この人に」届けることの重要性

現代は、モノがあふれ、情報が氾濫する時代です。大手企業のように、莫大な広告費を投じて、老若男女、すべての人に「うちの商品を知ってください!」と訴えかけることは、私たち中小企業には現実的ではありません。
では、どうすれば良いのでしょうか?
その答えが、「ターゲット」と「ペルソナ」を明確にすることです。

ターゲット:
あなたの商品やサービスを買ってくれる可能性がある「顧客層」のこと。 例えば、「20代の女性」とか「福岡市内の飲食店」といったように、ある程度の範囲で顧客をセグメント(分類)したものです。

ペルソナ:
そのターゲットを、まるで実在する一人の人間のように、具体的にイメージした「架空の人物像」のことです。 例えば、「福岡市内に住む、36歳の女性。仕事は事務職。休日はカフェ巡りが好きで、SNSで情報を収集する。健康志向だが、新しいものに目がなく、友人の口コミも重視する…」といったように、年齢、性別、職業だけでなく、ライフスタイルや価値観、悩みまで掘り下げた人物像です。
なぜ、このように「誰にでも」ではなく、「この人に」というところまで明確にする必要があるのでしょうか?
それは、中小企業こそ、明確にすべき「命題」だからです。
メッセージが刺さりやすくなる: 「誰にでも」向けたメッセージは、誰の心にも響きません。しかし、「この人」に向けて書かれたメッセージは、まるでその人のために作られたかのように心に響きます。

無駄なコストを削減できる:
ターゲットが明確になれば、その人が見るであろうメディアや、集まるコミュニティに絞って、効率的に広告や広報活動を行うことができます。

商品・サービスがさらに良くなる:
「この人」の悩みを深く理解することで、その人が本当に求めている機能を加えたり、サービスを改善したりすることができます。

「誰に買ってもらうのか、どこを攻めるのか?」

この問いを明確にすることは、漠然とした不安を打ち払い、貴社の事業をより強く、そして豊かにするための、揺るぎない土台となります。

ターゲットとペルソナを明確にするためのヒント

「うちのお客様は、みんなバラバラだから…」と思われたかもしれませんね。
でも、一度、自社の顧客リストを見返してみてください。 そこに、共通の趣味や仕事、あるいは抱えている悩みがありませんか? もしかしたら、あなたにとって最も重要なお客様は、たった数人かもしれません。その数人を、徹底的に深掘りすることから始めるのが、最初の一歩としておすすめです。

お客様に直接、話を聞いてみる:
なぜ、うちの商品を買ってくれたのですか? 他社ではなく、うちを選んでくれた理由は? どんな時に、うちの商品を使っていますか?

社員の声に耳を傾ける:
日々、お客様と接している社員が感じている「お客様の共通点」は、とても貴重な情報です。
「伴走支援型コンサルティング」は、この「ターゲット」と「ペルソナ」を明確にする作業を、皆様の隣で、共に考え、共に掘り下げていきます。
机上の空論ではなく、実際の顧客データや、皆様の経験から得た「生きた情報」を基に、リアリティのある人物像を一緒に描き出していきます。そして、そのペルソナに向けて、どうメッセージを届けるか、具体的な戦術に落とし込んでいきます。
このプロセスは、まるで、ぼやけていたピントを合わせる作業のようです。ピントが合った時、お客様の顔がはっきり見え、やるべきことが明確になります。それは、「自社ならではの強みを発見」し、それを最大限に活かすための第一歩となります。

結びに

「どこを攻めるのか?」という命題を明確にすることは、私たち中小企業が、大海原を航海するための羅針盤を手に入れることと同じです。
その羅針盤を、私たちと共に手に入れ、力強く航海を始めてみませんか?
次回は、そうした具体的な戦略を、どのように「機転」に変えていくか、というお話しをしたいと思います。
皆様の会社の進むべき道が、明確な光で照らされることを心から願っております。